あさ早く、
土手へ向かうと
そこは、だれもいない私だけの世界だった。
聞こえてくるのは
鳥の声
虫の羽音
風が草花をゆらす音
いつもなら
聞き流してしまうような自然の音たちが、
今日はなぜか気になって、
どこから聞こえるんだろう?と
足が、音のする方へと動いていく
まるで宝探しの冒険みたいに
わくわくして
心が躍るような高揚感とともに
自然のすみずみまで感じ取ろうとしていた
今日は
足を止めて耳を澄ませたくなった
この音を、
ちゃんと感じたい
雑音ばかりの毎日は
ときどき、耳をふさぎたくなる
家の中では、きっとまた
誰かの声が響いて
お願いごとが宙を舞い
ネットからは
心が痛くなるようなニュースが流れてくる
気づけば、
心の奥のほうに
小さな疲れや、不安が
そっと積もってしまっていた
でも、いま
誰もいない朝の土手で
風の音と鳥の声に耳を澄ませていたら
少しずつ
その重さがほどけていった気がする
自然の音に包まれて
ただ立ち止まっていただけなのに
私の中に
静かな元気が戻ってきた
さぁ
心を空っぽにして
もう一度、今日をはじめてみよう
今日も『さんぽ』にお付き合いいただきありがとうございます。
土手の朝は、ただ静かであるだけなのに、
どうしてあんなに心が整っていくのでしょう。
ひとりの時間が、
本当の自分を思い出させてくれる気がします。
読んでくださるあなたにも、
そんな「自分に戻れる時間」がありますように🌿
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