第1話 心の荷物に気づくとき

枯れ葉が舞う秋の公園。薄暗い石畳の小道が、光の差す先へと続いていく——心の旅のはじまりを感じる風景。

気づかないふりをしてきた心の疲れがあります。
忙しさでごまかしたり、笑顔で覆い隠したりしてきたけれど、
ときどき心は乾き、イライラや不安、自己嫌悪のループにとらわれ、
他人に当たったりしてしまうこともあり、そのたび心が刺々しくなるのを感じました。

そんな自分が嫌で、ますます苦しくなる。
「なんでこんなにしんどいんだろう」
答えがわからないまま、毎日をこなすだけの日が続いていました。

でも、ふと立ち止まったときに気づいたんです。
あぁ、これはきっと……心の奥にある、まだ癒えていない記憶の重さを、背負ったままなんだ、と。

言えなかった言葉。
我慢して飲み込んだ涙。
傷ついたのに「平気」と笑った自分。

ひとつひとつは小さな出来事でも、
積み重なると、心は重くなるんですよね。
その重さを抱えたまま、がんばることだけを選んで生きてきたのかもしれません。

でも――
その重さに気づけたということは、少しだけ前に進めたということ。
あの頃の自分を戒めとしてではなく、
やさしさを知るきっかけとして受け止められる日が、きっと来る。
いまの私は、まだ整理の途中です。

焦らず、少しずつ、自分の心と向き合いながら、
そっと置きなおす作業をしていこうと思います。

もしあなたも、過去の出来事や、幼い頃の心の傷に心がとらわれて苦しくなることがあるなら、
無理に忘れなくても大丈夫です。

ちゃんと向き合える日が、きっといつか来ます。
その日まで、どうか自分を責めずにいてくださいね。

あなたが今感じている不安や疲れも、決して間違いじゃない。
一歩ずつでいい。心の重さを少しずつ下ろしていければいいんです。
そして、過去の自分を少しだけ認めること。
その感覚が、心を整理する第一歩になるのかもしれません。


次回は、ずっと心の奥に置き去りにしてきた
触れるのがこわかった記憶と少し向き合ってみようと思います。

「手放すってなんだろう」
その答えを探す道の途中でーー

今日も『さんぽ』にお付き合いいただきありがとうございます🌿

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