第2話 少しずつ手放す勇気

緑の芝生に散る茶色の落ち葉。季節の移ろいの中で、少しずつ手放していく心の軽やかさを感じる風景。

前回、自分の中にしまい込んでいた「過去の荷物」に気づきました。
だけど、気づいたからといって、すぐに軽くなるわけじゃないんですよね。

「もう忘れよう」「前を向こう」
そう思えば思うほど、心の奥から小さな声が聞こえてくる。
――本当は、まだ手放す準備ができていない。

悲しかった記憶も、悔しかった想いも、
あのときの自分にとっては“生きるために必要だった気持ち”だった。
それを無理に手放すことが、どこかで自分を否定するように感じて、怖かったんです。

でも、少しずつわかってきました。
手放すって、決して「過去をなかったことにする」ことじゃない。
それは、過去の自分を認めながら、ゆっくりと心を整理していく作業のこと。

悲しみも怒りも、まだ痛む想いも、
ちゃんと抱きしめながら「もう大丈夫」と言ってあげられるまで、
時間をかけていくことでいい。

手放す勇気とは、
過去を否定せず、受け入れる力のことなんだと思います。
あのときの自分を責めるのではなく、
「よく頑張ってきたね」と声をかけられるようになること。
それが、私にとっての“少しずつ軽くなる”ということでした。

私はいま、その途中にいます。
悲しみや怒りを無理に消そうとせず、
前を向こうと焦ることもなく、
心の中の棚をひとつずつ整えるように、
軽くなる感覚を確かめながら過去の自分をそっと受け入れていく。

そうして少しずつ、心のスペースを空けていく――
それがきっと、「手放す」ということなのかもしれません。

もしあなたにも、
手放したいけれど手放せない想いがあるなら、
無理に前を向こうとしなくて大丈夫です。


「まだ手放せない私」でもいいんです。
それも、ちゃんと生きている証だから。


過去の自分をそっと抱きしめ、少しずつ心の整理をしていくと、
気づくこともあります。
整理しても、まだ胸の奥に残る気持ち――それは、罪悪感かもしれません。

次回は、私の中にずっと住みついている「私のせいだ」という気持ち、
そしてどう向き合っていけば少しずつ軽くなれるのかを考えてみます。

過去と向き合うこと、そして“いま”を生きること。
揺れる心を抱えながら歩む道――
「罪悪感と向き合う」その途中で――

今日も『さんぽ』にお付き合いいただきありがとうございます🌿

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