朝の風が、少しだけ冷たくなってきた。
窓から差し込む光も、どこか柔らかく落ち着いている。
季節がひとつ進んだことを、肌で感じる朝。
けれど扉の向こうは、まだ静かなまま。
君の眠りは、昼と夜をすり替えたように
時の流れから切り離されている。
時計の針の音が、ひとつ、またひとつ。
外からは、鳥の声が小さく届く。
私はただ、立ち止まって耳を澄ます。
焦りと、そっと見守る気持ちが、波のように交互にやってくる。
「今日は何時に起きてくるのかな」
心の中で問いかけながら、
「楽しい夢を見ているといいね」と
君に話しかけるように願ってみる。
昼が近づくと、光は少しずつ色を変え、
気がつけば、外はもう薄暗い。
「もうそんな時間?」とつぶやきながら、
「まだ起きてこないなぁ」と胸の中で小さなため息を落とす。
日暮れが早くなった季節の流れに、心まで追い立てられるようだ。
見守ることしかできない時間。
「これでいいのだろうか」と、不安が胸をよぎる。
起こしたほうがいいのか、そっとしておくべきなのか――
その答えを、いまだに見つけられないでいる。
それでも、そばにいることの大切さを感じながら、
同時に、焦る気持ちも抱えている。
いまはただ、君のそばにいることを選んでしまう。
それが正しいのかどうかは分からない。
けれど今の私にできるのは、
ここで君を待ち続けることだけだから。
今日もそばにいることだけで十分なのか、と自問することがあります。
焦る気持ちと見守る気持ちが交互に胸を行き来し、答えはまだ見つかりません。
みなさんも、誰かのためにただ見守る時間を過ごすことがあるでしょうか。
その時間の中で感じる不安や祈り、そして小さな希望のことを、少し思い出してもらえたらうれしいです。
それでも、そっと見守ることの意味を、私は今日も信じていたい。
▶ 少しあとにはこちらの時間も綴りました
今日も『さんぽ』にお付き合いいただきありがとうございます🌿
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