雨上がりの朝。
もくもくと重たい雲が、空の半分を占領していた。
でも、その隙間から顔をのぞかせる陽ざしは、もうすっかり夏の気配。
じりっと肌に触れる光が、季節の移り変わりを知らせてくれる。
自転車で土手を走る。
風は湿り気を帯び、空気は体にまとわりついてくる。
それでも、草花に目をやると、雨の雫が光を受けて、キラキラと輝いていた。
いつも見慣れているはずの風景なのに、
今日はまるで、草花たちが雨のドレスをまとっておめかししているように見えた。
少しだけ自転車を止めて、スマホを手に取る。
急がなくてもいい時間。
シャッターを押すたび、静かに心がほぐれていく。
きっと、この景色も、
この空気も、
今だけのもの。
あわただしく過ぎていく毎日の中で、
こんなふうに立ち止まる時間も、大切にしたい。
見逃してしまいそうな「今日の奇跡」。
小さな感動を、ちゃんと受け取れる私でいたいと思った。
今日も「さんぽ」にお付き合いいただきありがとうございます。
「なんでもない日」の中に、宝物のような瞬間がある。
自転車をゆっくりこいだ雨上がりの朝、そんなことに気づけた今日は、ちょっとだけ特別な日になりました🌿
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